リ オ・デ・ジャネイロが「素晴らしい街」と呼ばれるには、それなりの 理由があります。人口約600万人、総面積1,282km2のこの都市は、 サッカーとビーチ、ビール、サンバとボディケアの聖地です。熱気あ ふれる人々、一年中輝く太陽、豊富な自然に恵まれ、世界で最も美し い都市といわれ、最近では街のシンボルのキリスト像が「新・世界七 不思議」に選ばれました。50年代から今日まで世界各国からの観光 客の欲求を満たし続けています。そんなリオ・デ・ジャネイロも、人 口の約3割はスラム街で生活しているという厳しい問題を抱えていま す。しかし、ここではすべてがサンバにつながり、世界で最も有名な お祭であるカーニバルには毎年何万人もの観光客がリオに集まり、市 の経済を潤しています。コパカバーナ、イパネマ、バーハなどの美し い海岸、国内最大の都市圏内自然公園・「フロレスタ・ダ・チジュー カ」の山々など、リオを訪れる人に様々なオプションが用意されてい ます。それだけではありません、リオではいつでもカリオカ(リオっ 子)が温かく私たちを迎えてくれます。


リオ・デ・ジャネイロに着いたら

リオには2つの空港があります。サンパウロからのフライトが多い 国内線専用で市の中心部のサントス・ドゥモン空港と、ゴベルナド ール島にあるアントニオ・カルロス・ジョビン国際空港(通称ガレ オン空港)があります。タクシーを利用する場合は、どちらの空港 にも空港専用ハイヤーが停まっています。送迎サービスを行ってい るホテルもありますので予約の際に確認すると良いでしょう。ガレ オン空港から主なホテルに向かうシャトルバス「シャトル・リオ」 (US$6.00~9.00)もあります。経由するホテルは、コパ・スール・ ホテル、ルクソール・ヘジェンテ・ホテル、ペスターナ・リオ・アトラ ンチカ・ホテル、エヴェレスト・リオ・ホテル、ホテル・プライア・イパネマ、ホテル・ソール・イパネマ、ホテル・ヴェルモント、イパネ マ・タワーレジデンス、マール・イパネマ・ホテル、ホテル・マリ ナ・パレス、ムッシュー・レ・ブロンド・アパートホテル、シェラト ン・リオ・ホテル・アンド・リゾート、インターコンチネンタル・リ オ、ホテル・ド・クルーベ・ミリタル、バーハ・ベラ・ホテル・レジ デンシア、バーハ・パレス・ホテル・レジデンシア、ガイヴォッタ・ ホテル、シェラトン・バーハ・ホテル、トランスアメリカ・フラッ ト・バーハ、ウィンザー・バーハ・ホテル。 予約は U www.shuttlerio. com.brか、F (21)  7842-2490、または提携ホテルのカウンターで。営 業時間は8時から20時。集合場所は第1、第2ターミナル到着ロビーの リオツール観光案内所です。

旅の持ち物

年間を通して気温が高いので、それなりの服装と帽子とサングラスが あると良いでしょう。日焼け止めクリームは必需品です。ブレスレッ トなどの派手なアクセサリーや腕時計は身につけないほうが安全で す。必要以上のお金を持ち歩かない、人前で多額の現金を数えないな どの注意が必要です。ビーチで遊ぶ時は、持ち物から離れないように してください。


リオの主な地区

バーハ・ダ・チジューカ (Barra da Tijuca):バーハは、一流の商業施 設や豪華なコンドミニアムが建ち並び美しい人々と数々のレジャーが 集う特別な場所です。ペペ海岸ではスポーツが盛んです。ダス・アメ リカ大通りには、最上級のショッピングセンターが集中しています。 セントロから遠く、それぞれの観光スポットも離れているので車での 移動が便利です。

 

セントロ (Centro):

リオの経済とビジネスの中心地です。キンゼ(XV) 広場近くには歴史的建造物、博物館、バロック様式の教会、古いカフ ェなどが建ち並んでいます。最寄り駅は地下鉄のカリオカ駅。

 

コパカバーナ (Copacabana):

主なホテルが建ち並んでいます。海岸 では野外コンサートや、年越しイベントが開催され多くの人が集まり ます。隣のレーメ地区は静かな住宅街です。アクセスは、タクシーか 地下鉄で。

 

イパネマ (Ipanema):

ボサノヴァの名曲「イパネマの娘」のモデルと なった少女が散歩していたこの海岸は、現在セレブな地区となってい ます。カリオカのお気に入りの場所です。

 

ラパ (Lapa):

市内のどこよりもサンバのリズムが生き生きとしていま す。メン・デ・サー通りやラブラヂオ通りには、ライブハウスが並び 夜には若者が集います。アクセスはタクシーで。

 

レブロン (Leblon):

ボサノバを最も身近に感じられる場所です。ショ ップ、カフェ、本屋、レストランはいつも人であふれています。

 

サン・コンハード (São Conrado):

レブロンとバーハ・ダ・チジュー カの間に位置しています。パラグライダーやハンググライダーの飛び 立つポイントのぺドラ・ダ・ガベアはここにあります。セントロから は離れているのでタクシーを利用すると良いでしょう。

おもな見どころ

 

キリスト像 (コルコバードの丘 Morro do Corcovado):

海抜 710mのコルコバード丘の頂に立つ高さ38mの巨大なキリスト像 は、最近スイスの財団「新・世界7不思議財団」が集めた世界各 国の歴史的建造物の中から「新・世界の7不思議」のひとつとして 選ばれました。市のシンボルでもあり、ここからはリオを一望 できます。台座の中は150人が参列できるチャペルになってい ます。頂上までは登山電車か車で登れます。 Rua Cosme Velho 513, Cosme Velho  F (21)  2558-1329、毎日8:30~18:30。登 山電車の駅の近くに地下鉄はないため、タクシーをご利用くださ い。

 

ポン・デ・アスーカル (Pão de Açúcar):

高さ396mの大きな花 崗岩はリオ・デ・ジャネイロの宝石です。グアナバラ湾の入口に 位置し、すばらしい景観を楽しめます。展望台近くにはレスト ランもあります。
ロープウェイで頂上まで行きますが、1912年に運行開始したポ ン・デ・アスーカルのロープウェイは世界で3番目に開通、ブラ ジル初のロープウェイであり、リオ観光のシンボルです。まず ベルメーリャ海岸の第1乗り場からウルカの丘まで、そこで乗り 換えてポン・デ・アスーカルまで行きます。乗り場の近くに地 下鉄がないため、タクシーが便利です。Av. Pasteur 520 Urca F (21) 2461-2700、 月曜から水曜は8:00~22:00、木曜から日 曜は8:00~21:00  www.bondinho.com.br

 

ロドリゴ・デ・フレイタス湖 (Lagoa Rodrigo de Freitas):

ラ ゴーア、イパネマ、レブロン、ガーベア、ジャルヂン・ボタニ コなどの賑やかな地区に囲まれた湖で周囲には遊園地、スポー ツ・グラウンド、ローラースケート・リンク、ヘリポート、ジ ョギング・コース、サイクリングロード、屋台などが並び、夜 間にはライブが開催されます。エピタシオ・ペソア通とボルジ ェス・デ・メデイロス通が一周しています。カリオカ気分を味 わうのであれば夕方がお勧めです。アクセスはタクシーを利用 すると良いでしょう。日中であれば地下鉄のカンタガーロ駅か ら歩いて行けます。

 

マラカナン・スタジアム (Estádio do Maracanã):

世界で最も大 きいスタジアムのひとつであるマラカナンは、サッカーを愛する 人々から「神殿」と呼ばれています。1950年のワールドカップ開 催時に建設され、当時、収容人数166,369人の巨大スタジアムで したが現在は改装工事を経て収容人数114,145人となりました。 サッカーの試合以外にも、コンサート会場としても利用され、 国の観光と文化にとって重要な施設となっています。2000年に は、50周年を記念して「名声の間」が造られ、スタジアムの歴史 と栄光を刻んだ50人の選手を称えています。マラカナン・スポー ツ施設の総面積は304,284m2。スタジアムの脇には、様々なスポ ーツ大会やショーが開催されるマラカナンジーニョや、セリオ・ デ・バーホス・スタジアム、ジュリオ・デラマレ・プールがあり ます。地下鉄第2号線のマラカナン駅はスタジアムの正面。 Professor Eurico Rabelo s/n, portão 16 F (21) 2299-2941 祝日を含む毎日、9:00~17:00。

 

聖母カンデラリア教会 (Igreja Nossa Senhora da Candelária):

経済と文化の中心地に位置するこの教会の威容は見るものを圧 倒させます。18世紀の建設で、上空から見ると十字架の形をし ています。内部装飾は大理石、門はブロンズ、内部にはこの教 会の歴史をテーマにした絵画が陳列されています。リオ市内で最 も美しい教会のひとつです。アクセスは地下鉄で、最寄り駅は カリオカ駅。 Praca Pio X、F (21) 2233-2324、月曜から金曜 7:00~16:00、土曜9:00~12:00、日曜9:00~13:00。

 

コパカバーナ要塞 (Forte de Copacabana):グアナバラ湾の警 護のために1914年に建設された要塞。現在は観光地として多く の人を迎えています。陸軍歴史博物館では、映像、模型などを 使って歴史を紹介しています。海岸沿いの景観も楽しめます。 近くに地下鉄はないので、タクシーの利用が便利です。Praça Coronel Eugênio Franco 01 F (21) 2521-1032 火曜から木曜 10:00~16:00、金曜10:00~12:00、土曜と日曜9:00~13:00。

 

市立劇場 (Theatro Municipal):

歴史的建造物としてだけではな く、立派な外観と美しい内部装飾に圧倒されます。杮落としは 1909年7月14日。収容員数2200席のこの劇場は、文化の神殿と言 えるでしょう。地下鉄の最寄り駅は劇場正面玄関から約220mの シネランジア駅。T Praça Floriano s/n, Centro F(21) 2299-1711 H月曜から金曜10:00~18:00、土曜12:00~16:00 U www.theatromunicipal.rj.gov.br 2ヶ国語でのガイドツアーがあ りますが事前に予約を。(F (21) 2299-1667 13:00~17:00)

 

ロベルト・ブレ・マルクス農園 (Sítio Roberto Burle Marx):

グ アラチバにある総面積3,600m2の緑のスペース。カリオカだけで なく、自然を愛し保護する人すべてにとっての大切な遺産です。 国内外から3,500種類の植物が集まり、その多くは絶滅の危機に 瀕しているものです。他にも数々の芸術作品が展示され、カルチ ャーイベントも多く開催されます。2000年にはIPHAN(国内歴史 的芸術的遺産協会)に登録されました。見学は予約制ですが無料 です。アクセスはタクシーで。  Estrada Roberto Burle Marx, Estrada da Barra da Guaratiba 2019 F (21) 2410-1412.

 

アルコス・ダ・ラパ (Arcos da Lapa):

カリオカ水道橋とも呼ばれ ます。1750年建設で、高さは64m、長さ270mの巨大な2重アーケ ードの水道橋です。サンタ・テレザ地区のカリオカ川からの水を 市内に供給するために造られました。現在はラパ区のシンボルと なり、1896年からはサンタ・テレザ路面電車の陸橋となっていま す。夜は危険なので夜間を避け、タクシーを利用した方が良いで しょう。日中であればカリオカ駅から散策できます。  Praça Cardeal Câmara 。

 

カフェテリア・コロンボ (Confeitaria Colombo):

1894年の創 業。19世紀末から20世紀初頭のリオの上流社会の優雅な生活 を物語る当時の雰囲気は、鏡や調度品、彫刻などに残されてい ます。お茶を楽しむには、月曜から金曜の17時から19時までが お薦めです。地下鉄のウルグアイアナ駅から徒歩5分。T Rua Gonçalves Dias 32/36  F (21) -2232-2300 月曜から金曜 9:00~20:00、土曜9:00~17:00。

 

チジューカ国立公園 (Parque Nacional da Tijuca):

市の中心部 から約20kmの距離にある国内最大の都市圏内自然公園。フロレ スタ・ダ・チジューカ(森)、セーハ・ダ・カリオカ(山地)と ペドラ・ダ・ガベア(岩山)の3つの地域に分かれ、森にはジャカ ランダの木を始めアトランチカ森林特有の植物があります。セー ハ・ダ・カリオカには、コルコバードの丘の他にもドナ・マルタ展 望台、チャイニーズ展望台、皇帝のテーブル展望台があり、フロ レスタ・ダ・チジュカの中にはタウナイの滝、マールリンクの礼 拝堂、ダム博物館、ソリダオン・ダムなどの他、ウォーキングル ートもあります。月2回日曜日に、これらのコースのガイドツア ーが開催されます。地下鉄はないのでアクセスはタクシーで。 F (21) 2492-2253内線24。

 

ブラジル中央駅 (Central do Brasil):

ブラジル中央鉄道は1958年 3月29日に開通し、リオとケイマドス市を結んでいました。現在 はデオドロ、サンタ・クルス、ジャペリ、パラカンビ、ベルフォ ール・ホショ、サラクルナや ヴィラ・イニョミリンなどへ運行 しています。他に、カンポ・グランデ、バングー、ケイマドス、 ノヴァ・イグアスやグラマショへの特別線もあります。アクセス は地下鉄ブラジル中央駅〔Central do Brasil〕下車。T Praça Cristiano Ottoni s/n, Centro F (21) 2111-9494

 

ジャルヂン・ボタニコ (植物園) (Jardim Botânico):

世界の植物園ベ スト10に入る自然の聖域です。国内外のあらゆる種類の植物が生 い茂り自然を満喫するには絶好の場所です。歴史的、文化的重要 性のほかに植物研究に関しても景観としても重要なためIPHAN(国 内歴史的芸術的遺産協会)に登録されています。地球上の植物の 生きた博物館としてユネスコにも認証されています。1808年の創 設当時の帝王ヤシや、温室、蘭園、バラ園、オオオニバスの池な どがあります。園内には、昔の火薬工場のカーザ・ドス・ピロエ ンスや、2004年に改装された肉食植物の温室があります。地下鉄 はないのでタクシーで。T Jardim Botânico 920 H 毎日8:00~17:00 入場券やその他の情報は F (21) 2279-8426まで。

 

ニテロイ市 (Niterói)—近代美術館:

1990年オスカー・ニーマイ ヤー氏により4階建てでUFOの型に設計されています。常設展で は1950年代からの1000点以上の作品が閲覧されています。F (21) 2620-2400 H火曜から日曜10:00~18:00 U www.macniteroi.com.br リ オから行く場合は、タクシーで11月15日広場(Praça XV)まで行き そこから15分毎に出る連絡船に乗ります。所要 時間は約20分。F (21) 4004-3113 www.barcas-sa.com.br

 

ハンググライダー:

南地区から数分のチジューカ国立公園内にあ るペドラ・ボニタ/ペドラ・ダ・ガベアは、ハンググライダーを楽 しむために最も見晴らしよく安全な場所です。天候によります が、プロのパイロットが毎日飛行しています。旧市街から遠く、 地下鉄はないのでタクシーを利用すると良いでしょう。インスト ラクターと二人乗りが可能です。

 

リオ・ニテロイ橋 (Ponte Rio Niterói):

リオと隣のニテロイ市を 結ぶ橋。リオの入口でリニャ・ベルメリャ通りにつながっていま す。長さ13,29km、高さは海面から72m。