リオ・グランデ・ド・スール州の州都ポルト・アレグレは、大西洋沿岸 より内陸に位置していますが、市を流れるグアイバ川の自然景観 によりプライア・デ・べラス地区のように海岸沿いのような街並 みの土地計画が進みました。 ブラジル南部の商業拠点でもあるポルト・アレグレ(愛称・ポ ア)は、業種により市内は区別されています。市街地には老舗 のホテルや歴史的建造物が並び、モイーニョ・ドス・ヴェント ス地区には多くの高級レストランに上流階級の人々が集まりま す。北区のカルロス・ゴメス通りには最新の商業施設やホテルが 並んでいます。市の南側は、シダーデ・バイシャ区のバー、2大 サッカーチーム、グレミオとインテルナショナルのサッカース タジアム、イタプアン公園とマリーナがあります。
ポルト・アレグレでお薦めの過ごしかたは色々ありますが、グア イバ川で日の入りを見たり、マテ茶を片手に公園の芝生でのんび りしたり、ポップスからロックまで幅広いジャンルのガウシャ( リオ・グランデ・ド・スールのこと)音楽を聴いたり、旧マジェス ティック・ホテルで作家マリオ・キンタナの展示物を観たり、ガ レットやシュハスコを食べて、カフェーでくつろぐ、ガウシェス (この地域のなまり)を覚える、等々。短期間で市内をまわるに は、リーニャ・ツーリスモ社の観光バスを利用するのもひとつの 手です。2階建てのバスでは、車内で3ヶ国語(ポルトガル語、英 語、スペイン語)による案内があります。2階席は屋根がないの で景色が見やすくなっています。

 

ポルト・アレグレに着いたら

空路の場合、市街地から10km離れたサウガード・フィーリョ空港に 到着します。白いタクシーは空港専用、オレンジのタクシーはポル ト・アレグレ周辺全体をカバーします。空港からは国道BR-290とBR116につながり、それらの国道は近隣州やウルグアイ、アルゼンチ ンなど隣国に続きます。市内の各地区を結ぶ道路はペリメトラウと 呼ばれ、市街地を走るロウレイロ・シルヴァ通りは第1ペリメトラ ウ、第2ペリメトラウはメニノ・デウス地区とサン・ジェラルド地区 を結びます。第3ペリメトラウは市街地を通らずに市内を北から南 へと結びます。グラマド市やカネーラ市方面は、毎日バスが運行し 料金はバスの種類(普通か寝台か、直行か乗換便か)により異なり ます。

 

持ち物

6月から9月の間は気温が00C近くまで下がることがあるので、暖か い上着が必要です。一方、夏期は暑く気温250Cから350Cまであがり ます。薄地の服や日焼け止めは必需品、水分もたくさん取るほうが よいでしょう。

 

市内の歩き方
ポルト・アレグレは州内の他の地域への玄関口でもあります。海岸沿 いの町へはフリーウェイが続いています。


セーハ・ガウシャ

リオ・グランデ・ド・スール州北部に位置するセーハ・ガウシャは、寒 い時期にはブラジル国内のみならず近隣諸国から観光客が訪れる場 所です。スイス料理レストランで暖かい食事とワインを飲み、50C 近くまで下がる寒さを楽しみます。最も人気の高いグラマド市から は、隣のカネーラ市やノヴァ・ペトロポリスへのアクセスも簡単で す。ニット製品が多くショッピングも盛りあがります。

 

海岸沿い

人気の高いビーチは、カッポン・ダ・カノア、トラマンダイー、 トーヘスとカシノです。砂浜の長さ240kmのカシノは、世界最 長のビーチとしてギネスブックに登録されています。

 

ミッション(イエズス会伝道施設)

ポルト・アレグレから約525kmのところに、グアラニー伝道施設 のサン・ミゲル・ダス・ミソエンスがあります。

 

ポルト・アレグレの観光ルート
散策

空中散歩:リオ・グランデ・ド・スール・アエロクラブでは3人乗り の軽飛行機でポルト・アレグレの空中散歩が楽しめます。所要時 間は20分。T Av. Juca Batista 8101, Belém Velho  F (51) 3245-6060

 

グアイバ川とジャクイー河口のボートツアー:

シスネ・ブランコ (Cisne Branco)号のボートツアーは所要時間1時間で、乗客10人 以上からの運行です(T Av. Mauá 1050 F (51) 3224-5222 H 水 曜から日曜10:30、15:00、16:30、18:00)。ノイヴァ・ド・カイ ー(Noiva do Caí)号はウジナ・ド・ガゾメトロから出航します(F  (51) 3211-7662 H 火曜から金曜15:00、土曜15:30、17:15、日曜 11:30、14:00、15:30、17:15)。

 

市内のカフェを散策:

ポルト・アレグレの人はカフェが大好きです。 行く先々の交差点にカフェがあり、プロのバリスタが作るカフェ・ブ ラジレイロは最高です。博物館内にもくつろげるカフェが併設され、 リオ・グランデ・ド・スール美術館内のカフェ・ド・マルグス(Café do Margs T Rua  Sete de Setembro 1010, 1° andar F (51) 3227-3712 )は、店名と同じ名前のアマルラ・リキュール、ホイップクリーム、 チョコレートとシナモンが入っているエスプレッソコーヒーが人気で す。チョコレートとパラ・ナッツのケーキ、トルタ・ラ・マリーもお薦 めです。市街地の中央市場内にあるのはカフェ・ド・メルカド(Café do Mercado T Largo Glênio Peres, loja 103 F (51) 3224-2890)で、料金 も安く、人気はへーゼルナッツ、アーモンド、キャラメル入りカプチ ーノです。カフェ・ドス・カタヴェントス(Café dos Cataventos  T Rua  dos Andradas 736 F (51) 3024-5588)は詩人マリオ・キンタナ文化会 館内にあります。クラサウとホイップクリームのエスプレッソは、マ リオ・キンタナを称えて作られました。リオ・グランデ・ド・スール・メ モリアルにはカフェ・ド・ポルト(Café do Porto T Rua  Sete de Setembro 1020 F (51) 3224-2017)の支店があります。

 

リーニャ・ツーリスモの観光バスツアー:

2003年から営業しているガ イド同行の2階建て観光バスです。車内では、ポルトガル語、英語、 スペイン語の3ヶ国語で案内が流れます。2階席は天井がなく、1階席 の窓は幅を広くとり景色が見やすくなっています。ツアーは約28km 走行し20箇所の観光スポットを巡ります。T Travessa do Carmo 84, Cidade Baixa F (51) 3212-3464 H 火曜から日曜9:00、10:30、15:00、16:30 、1800(雨天運休)

 

中央市場(Mercado Público):

1869年に建てられたネオクラシック様 式の建物です。屋台ではこの地方の名産が販売されています。バンカ 40 (Banca40) のアイスクリームがお薦めです。その他、 レストランなど飲食店もあります。T Praça 15 de Novembro s/n, Centro H 月曜から土曜7:30~19:30

 

ピラチニ宮殿(Palácio Piratini):

現在は州庁舎となっているこの建物 は、1898年から1921年までの長い時をかけて建設されました。昔 の公用車やアウド・ロカテリ作の壁画が展示され、1時間毎にガイド ツアーを開催していますT Praça Marechal Deodoro s/n, Centro F (51) 3210-4100 H 月曜から金曜9:00~11:00、14:00~17:00

 

サン・ペドロ劇場(Theatro São Pedro):

1858年建設の市内で一番古い 建物です。見学はガイドツアーがあり、重さ600kg、90個の電球と 35,000個の水晶を使ったシャンデリアを見られます。毎年1月に開催 される「タンゴと悲劇(Tangos e Tragédias)」の上演は20年以上続いて います。T Praça Marechal Deodoro s/n, Centro  F (51) 3227-5100 H 火 曜から金曜12:00~19:00、土曜と日曜16:00~18:00 

博物館

科学と技術の博物館(Museu de Ciências e Tecnologia):

ポン チフィシア・カトリック大学の敷地内にある博物館で、地震のシ ュミレーターや、700点以上の研究資料が科学の勉強に一役買 っています。T Av. Ipiranga 6681, Campus da PUC F (51) 33203597 H 火曜から日曜9:00~17:00 プラネタリウムは10時、11 時、15時と16時 

 

サンタンデル文化博物館(Museu Santander Cultural):

1927年 から1932年に建設されたネオクラシック様式の建物で、近代美 術展やコンサートなどを開催しています。1階には貨幣博物館も あり、他に映画館やカフェとレストランもあります。T Rua 7 de Setembro 1028 F (51) 3287-5500 H 月曜から金曜10:00~19:00 、土曜と日曜10:00~20:00 

リオ・グランデ・ド・スール美術館 (Museu de Arte do Rio Grande do Sul):

1913年築のドイツ建築様式の影響が見られる建物で す。主に企画展を開催し、所蔵品はリオ・グランデ・ド・スールの 画家の作品がほとんどです。T Rua  7 de Setembro 1010, Centro F (51) 3227-2311 H 火曜から日曜10:00~19:00 

 

リオ・グランデ・ド・スール・メモリアル博物館 (Museu Memorial do Rio Grande do Sul):

旧郵便局の建物を改装しリオ・グランデ・ ド・スール州の政治や社会、文化などの歴史をイラスト、地図、 音や映像などで紹介しています。 T Praça da Alfândega 1020 F (51) 3225-8490 H 火曜から土曜10:00~18:00  

 

ガスメーター工場 (Usina do Gazômetro):

現在は文化センター となりカフェ、映画館、展示場のほか、グアイバ川への展望台も あります。高さ117mの煙突が目印です。T Av. Pres. João Goulart 551, Centro  F (51) 3212-5979 H 火曜から日曜10:00~22:00

マリオ・キンタナ文化会館 (Casa de Cultura Mário Quintana):

1916年から1933年の間に建てられた旧マジェスティック・ホテ ルの建物です。詩人マリオ・キンタナはここで生活していまし た。現在は、図書館、ギャラリー、劇場、映画館、グアイバ川が 一望できるカフェなどがあり文化センターとして営業していま す。T Rua dos Andradas 736 F (51) 3221-7147 H 火曜から金曜 9:00~21:00 、土曜と日曜12:00~21:00 


公園

イタプアン州立公園 (Parque Estadual de Itapuã):

ポルト・アレ グレから57km離れた自然保護地区ですが、観光で訪れることが できるビーチが2ヵ所あります。事前に予約が必要です。 T Estrada das Pombas 1, Município de Viamão F (51) 3494-8083 H 水曜から日曜9:00~18:00 

 

グラマドの観光ルート
一度訪れると何度も足を運びたくなる町グラマド。市街地を横切 るように伸びているボルジェス・デ・メデイロス通りは、革製品 やニット製品のお店が多くレストラン、バー、ホテルもこの周辺 に集まり最上級の食事と快適なホテル、ロマンチックな雰囲気と 整然とした街並が、グラマドをブラジル国内で最も観光客が多く 人気のある地域のひとつにしています。ブラジル政府観光局は、 年間約20万人がグラマドを訪れると調査発表しています。観光 シーズンは冬は7月と映画祭が開催される8月、そしてクリスマ スの時期。これらの時期は観光客も多くあちこちで長蛇の列が見 られます。ここでは、バイエルン風の建築物や地元生産のチョコ レートやフォンデュを堪能してください。
市街地を離れても見どころは沢山あります。農家ツアーでは、 農村地区をバスでめぐります。移民の子孫の今の生活をのぞいた り、ファビオ・バヘット監督の1996年にアカデミー賞外国映画 部門にノミネートされた映画「オ・クアトリーリョ」のロケ現場 を見学できます。クラシックカー好きに は、ハリウッド・ドリーム・カーズ(Hollywood Dream Cars)がお 薦めです。1956年のフォード・ヴィクトリアなど28台の珍しい モデルを展示しているクラシックカーの博物館です。(T Avenida das Hortênsias 4151 F (54)3286-4515 サンタ クロースの村(Aldeia do Papai Noel )では、すべて の道がサンタクロースの家へとつながっています。グラマドから 31km行くと、Chagdud Gonpa Khadro Ling仏寺があり、セーハ・ ガウシャののどかな景観に建つチベットの仏寺を模した建物の中 には、ネパールからの仏像が安置されています。場所はRS-101 街道をタクアラ方面に行ったトレス・コロアス市です。訪問の 際は、事前に電話予約が必要です(F (51) 3546-8200)。お子 様連れにはミニ・ムンド(Mini Mundo)。ヨーロッパのお城や街並みをミニチュアで再現したテーマパークです。ノイシュヴァ ンシュタイン城のミニチュアはドイツ製です(F (54)3286-4055)。アジサイ地区の街並みをミニチュアで表現した ムンド・エンカンタード(Mundo Encantado)も子供に喜ばれま す。(F (54)3286-5872 )

カネーラの観光ルート

グラマドから16kmに位置するカネーラはグラマド以上にのどか なのと同時に、冒険心を駆り立てる場所でもあります。ありのま まの自然に触れ、パラニャナ川でラフティングを楽 しむこともできます。市街地にはポストカードにもよく登場する 1953年建設イギリスゴシック様式の聖母ルルド教会(Igreja Matriz de Nossa Senhora de Lourdes)があります。人気スポット、カラコ ウ公園(Parque do Caracol)には落差131mのカラコウ滝があり、パ ラナ松と滝を見下ろす展望エレベーターもあります。また、750 段ある階段を下りて見学することもできますが、帰りもその階段 を上ってくることをお忘れなく。公園の入園料はUS$4.50、各アト ラクションは別料金です(F(54)3278-3035)。フェハドゥーラ公 園(Parque da Ferradura)には、サンタクルス川の流れによってでき た、深さ420mの渓谷があります(F (54)9935-9467 )。
フロレスタ・エンカンターダ公園(Floresta Encantada)も人気の 公園です。長さ415mのロープウェイがカラコウ滝を一望できる3 つの展望台までむかいます(F (54)3504-1405) 。 大人も子供も楽しめるムンド・ア・ヴァポール(Mundo a Vapor)。ここではミニチュア工場でミニチュアの製品を実際に作 っています($ US$4.50)。マザークリスマスの村 (Aldeiada Mamãe Noel) では、サンタクロースの奥さんが住んでいるとい う設定です(F (54)3282-3043 )。刺激を求める 方は、アルペン・パーク(Alpen Park T Rodovia Arnaldo Oppitz 901 F (54)3282-9752 )がお薦めです。林の中 をそりでスリル満点、時速40kmで滑り降ります。


ミソンイスの観光ルート
サン・ミゲル・ダス・ミソンイスは、ポルト・アレグレから 525kmはなれた、サン・ミゲル・アルカンジョ伝道所の遺跡が最 もよい状態で残されている場所です。1983年にユネスコの世界文 化遺産に登録されました。
敷地内にあるミソンイス博物館は建築家ルシオ・ コスタのデザインで、先住民やヨーロッパ人宣教師の日用品を 100点近く展示しています。ミソンイスの7つの部落と呼ばれた この地域の生活は、毎晩48分間の光と音のショーで再現されま す。アルゼンチンやパラグアイにあるほかの部 落を見学するには、旅行会社のツアーを利用すると便利ですAgência Caminho das Missões (F (55)3312-9632)

ミソンイス

1627年、スペイン人のイエズス会はウルグアイ川のグアラニー族をキリ スト教化する為にこの土地に伝道所を作りました。これらの伝道所は、先 住民とスペイン人の交流により高いレベルの文化を持つ地域となりまし た。後、1680年にこの土地はポルトガル領土となり、コロニア・デ・サ クラメント(サクラメント植民地)が作られ、ミソンイスの7つの部落が まとまりました。しかし、ポルトガルとスペインの領土争いが深まってい くと、領土を守る為にポルトガル軍隊はミソンイスを侵略し廃止してしま いました。1983年にユネスコの世界文化遺産に登録され、現在はサン・ ミゲル教会の遺跡を見学できます。1735年に建設されたこの教会は、ラ テン十字の形をした建物でジアン・バチスタ・プリモリ神父の命で10年 の時をかけて建てられました。内部には砂質岩でできた身廊が3つありま す。