様々な観光スポットが限られた日数ではまわりきれない程ミナスジ ェライス州は魅力であふれています。 玄関口は州都のベロ・オリゾンテ市。市の中心部は1894年から 1897年の間アーラォン・ドス・へイス氏が提案したブラジル初 の計画都市でした。そして現在は、街も広がりモダンなビルが立 ち並び、道路も整備され交通量も増えました。すばらしい博物館 や、ユネスコの世界遺産に登録されたオーロ・プレット、コン ゴーニャスとヂアマンチーナ、そしてサン・ジョアン・デル・ヘ イ、マリアナ、チラデンテスなどの植民地時代の町を訪れる時の 出発地点でもあり、他の大都市にも引け目をとらないおいしいレ ストランには、あたたかいミナス料理の他、各国、各地方料理 や、甘くておいしいお菓子やチーズの誘惑など様々。ナイトライ フも充実しているのが、ここベロー(ベロ・オリゾンテの愛称) です。


到着
ベロ・オリゾンテには、パンプーリャ空港とコンフィンス空港が あり、どちらも国内外からの便が発着しています。パンプーリャ 空港は市内に近くタクシーが便利です。コンフィンス空港は市内 から40kmほど離れています。長距離バスの利用も可能です。車 で向かう場合、サンパウロからはフェルナォン・ヂアス街道、リ オ・デ・ジャネイロからはBR-040街道、エスピリト・サントか らはBR-262街道を利用します。中西部のゴイアス州や首都ブラジ リアから向かう場合はBR-040街道を利用。市内を車でドライブ する場合、サヴァシ地区やルルデス地区は19世紀の街並みを残し ているため、道が分かり辛くなっています。タクシーの初乗りは US$2.50、日中は1km毎にUS$1.50、夜間や週末、祭日は1km毎 US$1.50加算されます。


持ち物

年間平均気温は260C。日焼け止めやリップクリーム、サングラス と歩きやすい靴も必需品です。夜間に冷える場合があるので上着 も忘れずに。


観光ルート
主な観光名所は、観光案内所で配布されている地図を片手に巡る と良いでしょう。街のあちこちにあるカフェや本屋などを覘きな がら、徒歩観光がお勧めです。歩きつかれたら市バスを利用する こともできます。ブルマヂーニョのイニョチン 博物館など市街地から離れたスポットへ行くときは、バスは無い のでタクシーが便利です。


教会 聖フランシスコ・デ・アシス教会  (Igreja de São Francisco de Assis):

1943年完成のこの教会は、建築家オスカー・ニーマイヤー氏が ミナス・ジェライスの山々をイメージして設計しました。パンプ ーリャ湖の湖畔に位置しベロ・オリゾンテのランドマークです。 内部には、キリストの受難を描いた絵画や、ポルチナリ氏作の タイルなどが展示されています。 T Av. Otacílio Negrão de Lima, Pampulha F (31)  3427-1644 H 月曜から土曜9:00~17:00、日曜 9:00~13:00 

博物館 アルテス・エ・オフィシオス博物館 (Museu de Artes e Ofícios):

古い 駅舎を再利用した建物の館内には、約2,000点以上の所蔵品がブ ラジルの職業の歴史を紹介しています。 T Praça Rui Barbosa s/n, Praça da Estação  F (31) 3248-8600  H 火曜、木曜、金曜は12:00~19:00、水曜12:00~21:00、土曜と 日曜は11:00~17:00

自然科学博物館 (Museu de Ciências Naturais):

恐竜や像の骨を展 示しています。T Av. D. José Gaspar 290 (prédio 40 da Pontifícia Universidade Católica, Coração Eucarístico)  F (31) 3319-4152 H 火曜から金曜8:30~16:00、土曜9:30~16:00 

 

自然歴史博物館 (Museu de História Natural):

化石のレプリカや、 鉱物学や考古学のコレクションを展示しています。館内には植物 園もあります。 T Rua Gustavo da Silveira 1035, Santa Inês F (31) 3482-9723 H 火曜から金曜8:00~11:30、13:00~16:00、土曜と日曜 10:00~17:00 

パンプーリャ美術館 (Museu de Arte da Pampulha):

1943年に建築 されたオスカー・ニーマイヤー氏の最初のプロジェクトでした。 ブラジル人画家の作品を紹介する常設展の他に企画展も開催。 T Av. Otacílio Negrão de Lima 16585, Pampulha F (31) 3443-4533 H 火曜から日曜9:00~19:00 

 

ミナス博物館 (Museu Mineiro):

マヌエル・ダ・コスタ・アタイーデ 氏の作品2点の他に宗教絵画が展示されています。 T Av. João Pinheiro 342, Funcionários  F (31) 3269-1168 H 火曜から金曜10:00~18:00、土曜と日曜10:00~16:00 

 

ヂジャルマ・ギマラエンス教授鉱石博物館 (Museu de Mineralogia Professor Djalma Guimarães):

ブラジルと海外の鉱石を約800点展 示しています。T Av. Bias Fortes 50, Savassi  F (31) 3271-3415 H 火曜から日曜9:00~17:00 


公園 マンガベイラ公園 (Parque das Mangabeiras):

原生林の中にトレッ キングコースがあります。他に展望台とプレイグラウンドも。 T Av. José do Patrocínio Pontes 580, Serra do Curral F (31) 3277-8272   H 火曜から日曜8:00~18:00 

 

バロン・デ・コカイス市 (Barão de Cocais) まで汽車の旅:

ベロ・オリ ゾンテからエスピリト・サント州ヴィトリア市までの一部分、約 1時間半ミナス・ジェライスの山中をめぐり、汽車の旅を十分に 満喫してください。出発はエスタソン広場から7:30。帰りはバス で戻ります。目的地のバロン・デ・コカイス市には、美しい教会 があります。 F 0800-286-2233 / (31) 3279-4366

 

パンプーリャ環境公園 (Parque Ecológico da Pampulha):

のんびり と風景を楽しんだり、ウォーキングやサイクリングに最高です。 T Av. Otacílio Negrão de Lima s/n, Pampulha F (31) 3277-7949 H 火曜から木曜、予約制です


イニョチン博物館のルート

1,200ヘクタールの農園が現代美術館になりました。90点の作品 は造園技師ブルレ・マルクスがデザインした庭園と館内に広く展 示されています。オーナーで美術館の創設者であるベルナルド・ パス氏のコレクションの中には、多くのブラジル人画家の作品と 写真家で映画監督ラリー・クラーク氏の作品もあります。ベロ・ オリゾンテから60kmのブルマヂニョ市内に位置し、サリツール 社 F (31) 3419-1800 のバスがターミナルから出発します。タクシ ーに乗り継いで美術館まで。タクシー代金は約US$6.00です。車 で行く場合は、BR-381街道をサンパウロ方面へkm490地点まで行 き、案内標識に従って進みます。 U www.inhotim.org.br  F (31) 3227-0001 H 金曜から日曜9:30~16:30 

 

歴史都市・観光ルート

1985年に世界遺産に指定されました。小さな町ですが、彫刻家ア ントニオ・フランシスコ・リスボア、通称アレイジャジーニョの 貴重な作品が数多く存在します。ボン・ジェズス・デ・マトジニ ョス聖堂はこの土地で金の発掘が盛んだった時代1757年に着工し 1796年には、7つのチャペルの内部に納めるキリストの受難を表 わす64体の等身大木像と、教会正面を飾る12人の預言者の石彫像 を、アレイジャジーニョに依頼しました。ロココ調の教会内部は 現在慎重に修復工事が行われています。ベロ・オリゾンテより日 帰りで。H 月曜休館

 

マリアナ
ミナス・ジェライス州の最初の州都だったマリアナはコロニアル 様式の教会や建造物が残る小さいながらも歴史が刻まれた町で す。1709年から1760年の間に建設されたセー大聖堂の内部には 1701年に造られたドイツ製のオルガンが保存され、画家アタイデ の作品が天井を飾っています。聖フランシスコ・デ・アシス教会 は1794年の建設で、凍石の正門とアレイジャジーニョ作の4人の 聖人が有名で、教会の身廊と聖具室には画家アタイデの作品が見 られます。アタイデはこの教会に埋葬されています。
マリアナからオウロ・プレットまで蒸気機関車で行くことがで きます。約1時間の旅で山や川、滝を巡ります。詳しい情報は F (31) 3557-3844まで。

 

サン・ジョアン・デル・ヘイ
金鉱で栄えた当時のコロニアル様式の建物は少なくなってしまい ましたが町の名前は、当時のポルトガル王、ジョアン5世から由 来したものです。今でも残る歴史的建造物の聖フランシスコ・ デ・アシス教会にはアレイジャジーニョの作品が数多く保存され ています。聖母ピラール大聖堂は、それぞれ異なる装飾の6つの 祭壇があり、聖母カルモ教会には、画家ジョルジェ・グリムの作 品2点が小聖堂を飾っています。アクセスは蒸気機関車がサン・ ジョアン・デル・ヘイからチラデンテス間を運行。サン・ジョゼ 山を越えて35分で到着します。料金はUS$17.00で、金曜から日 曜の10:00~15:00の運行。詳しい情報は F (31) 3371-8485まで

 

オウロ・プレット

17世紀半ばに栄え、オウロ・プレットの歴史はブラジルの歴史で もあると言われるこの町は、1980年にユネスコの世界遺産に登 録されました。坂が多く、徒歩で巡るには気力と体力が必要です が、あちこちにカフェやバーがあり、一休みするには不自由しま せん。最も有名な聖母ピラール教会は、小聖堂や身廊と6つの祭 壇に434kgの金が使われています。観光客を魅了する、聖フラン シスコ・デ・アシス教会はアレイジャジーニョのプロジェクトで、 身廊の天井は遠近法を巧みに利用した画家アタイデによるもの。 オラトリオ(祈祷室)博物館には18世紀から20世紀にかけて作ら れた祈祷室が120点以上も展示されています。インコンフィデン シア博物館(Museu da Inconfidência)の13の部屋ではインコンフィ デンシア・ミネイラ(ミナス・ジェライスの反乱)の関係資料を展 示しています。政府に反対し、反乱を起こした英雄たちの墓や、 反乱軍のリーダー、ジョアキン・ジョゼ・ダ・シルヴァ・シャヴィエ ル(通称チラデンテス)の絞首刑に使われた支柱などを見ること ができます。これら全ての歴史スポットは徒歩で巡ることができ ます。ガイドツアーを希望する場合は、ホテルや宿泊施設で案内 しています。

 

チラデンテス
小さな風景画のような街並みの中に沢山の見所があります。独立 運動のリーダー、ジョアキン・ジョゼ・ダ・シルヴァ・シャヴィエル がここで育ち彼の職業である歯医者に因んだ愛称から1889年にチ ラデンテス(抜歯)と名づけられました。フォーハ広場から馬車 に乗り、狭い石畳の続く市街地を過去に遡る気分を味わうのも良 いでしょう。40分で主な観光スポットをめぐります。 マトリス・デ・サント・アントニオ教会には金の祭壇と1788年のポ ルトガル製オルガンがあります。夜は光と音楽で教会の歴史を紹 介します。金曜は20時、土曜は20時半、日曜は20時。 聖母・ロザリオ・ドス・プレットス教会は、1708年に奴隷たちによ り建てられました。祭壇には金箔が施され、天井の「ロザリオの 15の謎」と言う名の絵には黒人の聖人が描かれています。
ここで作られる民芸品はチラデンテスで最も興味をそそられま す。店はその作者のアトリエでもあり、店名は作者の名前であ ることが多く、グレゴリー・ソメルス(Gregory Somers  F (32)  3355-2813)は錫製品、ロバート・バレンタイン(Robert Ballantynes   F(32) 3355-2423)は絵画と切絵で作った作品、オスカル・ア ライペ財団(Fundação Oscar Araripe  F (32) 3355-1148)は華やか な色合いの花や風景画、ゼ・ダマス(Zé Damas  F (32) 3355-1578) はカンバスの代わりに石や木を使います。他にも、17世紀のロ シアの村を再現したブルザ民芸ナイフ工房(F (32) 3355-1561) 等。ビシーニョはほとんどの家がアトリエになっています。ヴィ アソン・プレジデンテ(Viação Presidente  F (32) 3371-6568)のバ スが一日4便運行しています。

 

ヂアマンチーナ
ユネスコの世界遺産に登録されているヂアマンチーナ歴史地区に は時の流れを否定するように古い街並みがそのまま残っていま す。バロック様式の教会、坂道、裏路地、石畳、そして昔と変わ らない温かい住民。冬は100C近くまで気温が下がることもあり ますが、年間を通し過ごしやすい気候なので歩いて町を観光す るのも気持ち良いでしょう。1878年建設のカーザ・ダ・グロリア (Casa da Glória)の渡り廊下から表通りが見渡せます。18世紀に 奴隷のシカ・ダ・シルヴァが住んだ家は現在は博物館になっていま す。1760年から1765年の間に建てられた聖母カルモ教会の内部 には、金箔の祭壇と、18世紀のポルトガルの聖人像とドイツのボ ヘミアのクリスタルのシャンデリアが観光客を魅了します。


歴史都市へのアクセス
ベロ・オリゾンテは歴史都市への観光の出発点です。バスターミ ナルからはそれぞれの都市へ毎日バスが運行しています。最も近 いのはコンゴーニャスで約85km。バスは毎日7時から20時15分ま で出発、所要時間は約1時間、料金はUS$11.00。ヴィアソン・サ ンドラ社(Viação Sandra (31) 3271-8793 / 3272-6104)またはア ツアル社(Atual (31) 3271-8793)が運行しています。

 

オウロ・プレットはベロ・オリゾンテから約107km離れていま す。ヴィアソン・パッサロ・ヴェルデ社(Viação Pássaro Verde (31) 3421-5191)を利用すればノンストップで所要時間1時間半。 毎日7時から23時まで。

 

マリアナは約116kmの距離。バスの始発は6時、最終は23時の出 発で、2時間おきに出ています。ヴィアソン・パッサロ・ヴェル デ社(Viação Pássaro Verde) ベロ・オリゾンテから196km離れたチラデンテスへ行くバスは毎 週金曜日17時発のヴィアソン・サンドラ(Viação Sandra)のみ。

 

サン・ジョアン・デル・ヘイに近いので、まず こちらへいってからチラデンテス行きのバスに乗り換えると良い でしょう。


サン・ジョアン・デル・ヘイはベロ・オリゾンテから185km。バス の始発は6時で他の都市を経由し所要時間は約3時間です。ヴィア ソン・サンドラ社(Viação Sandra)

 

ヂアマンチーナは歴史都市の中で最も遠く、305km離れていま す。毎日0時から18時半までバスは運行していますが、5時間近 く出発時間があいてしまうこともあります。ヴィアソン・パッサ ロ・ヴェルデ社(Viação Pássaro Verde)