ゴイアス州の州都ゴイアス市は首都のブラジリアから211kmの距 離にある、静かでのんびりとした田舎町の面影と、都会並みの 交通量や賑やかなナイトライフを併せ持つ都市です。都市計画 の際に路幅を広く、木々に囲まれた大通り作りに重点を置いた 為、市内の30%は緑地となりました。道路は名前ではなく番号 で表示され、慣れない観光客は混乱してしまいます。更に、ブ ラジルの他の都市と異なり、市内の地区分けを「バイホ」では なく「セトール」と呼びます。西地区(セトール・オエステ) やブエノ地区(セトール・ブエノ)、マリスタ地区(セトール・マ リスタ)はホテルやレストランが集中しています。この地域を旅 行したら、ゴイアス料理をぜひお試しください。代表的なもの は、ぺキ(セハードの代表的フルーツ)とチキンの煮込み、ガリ ロバ(パルミットのようなヤシの実)やゴイアス・パイがあり ます。
市内観光にはバスかタクシーの利用が便利です。エメラルド宮 殿やゾロアストロ・アルチアガ博物館などの30年代のアール・ デコ様式の建物は市街地にあり、トラバリャドル広場では30年 前からヒッピー市が開催されています。毎週日曜日の7時から 13時には、約6,000人が手工芸品を販売しています。また、ゴ イアニアは、ピレノポリスやゴイアスなどの州内の他の観光ス ポットへの出発点でもあります。


ゴイアニアへのアクセス

車の場合、サンパウロからは国道BR-153、クイアバからは国道 BR-070、ブラジリアからは国道BR-020を利用しますが、最も便 利な方法は空路です。サンタ・ジェノヴェヴァ国際空港から市 街地は8km。


持ち物

5月から8月、特に夜は気温が下がるので上着の用意をしましょ う。春には気温は320C近くまで上がることがありますので、日 焼け止め、リップクリーム、サングラス、帽子や薄地の衣類が 必要です。


観光ルート
博物館

セハード記念館 (Memorial do Cerrado):

州の生態系を紹介 しています。セハード(サバンナ原野)の動植物の展示や、コ ロニアル風の村やインディオ部落、キロンボ(逃亡奴隷の隠れ 家)も再現されています。T Av. Perimetral s/n, Campus II da Universidade Católica, Parque Ateneu  F (62) 3227-1723  H 月曜から 日曜8:00~22:00 

 

ゴイアノ・ゾロアストロ・アルチアガ博物館 (Goiano Zoroastro Artiaga):

この地方の鉱物学、動物学、民俗学、宗教学、 民間伝承などを紹介します。T Praça Cívica 13, Setor Central  F (62) 3201-4676 H 火曜から金曜8:00~18:00、土曜と日曜 9:00~15:00  

 

公園

エコヴィラ・サンタ・ブランカ (Ecovila Santa Branca):

世界 各地にある、環境に与える悪影響を最低限に抑えた共同住宅エ リア、エコ・ヴィラの一つです。ゴイアニアから36km、人口 滝やトレッキングゴース、アルヴォリスモコース(木の高さに あわせて作られた散歩道)、ラフティングや乗馬ツアーがあり ます。(一部有料)T km 119 Rodovia BR-153, Anápolis F (62)  3314-4777  H 毎日8:00~18:00

 

ブリチスの森 (Bosque dos Buritis):

広さ125km2の市内最古の公 園です。ジョギングコースが3ヶ所、3つの人工池、噴水などがあ ります。T Alameda dos Buritis s/n, Centro

 

ゴイアス・ルート

1736年からの歴史を誇るゴイアス市には、美しい建造物が当時 のまま保存されています。ゴイアニアからバスで約3時間。($ US$6.50)。全てをじっくりと見るのであれば最低3日は必要で す。ユネスコの世界文化遺産に登録された歴史的建造物は徒歩で 見学できます。1747年のクアルテウ・ド・ヴィンテ(Quartel do 20) 、1778年のボア・モルテ噴水(Chafariz da Boa Morte)、1752年の カリオカ噴水(Chafariz da Carioca)、1761年の聖フランシスコ・ デ・パウラ教会(Igreja de São Francisco de Paula)、1934年のロ ザリオ教会(Igreja do Rosário)、1786年の聖母カルモ教会(Igreja de Nossa Senhora do Carmo)、1780年のサンタ・バルバラ教会 (Igreja de Santa Bárbara)、1790年の聖母ダバヂア教会(Igreja de Nossa Senhora D’Abadia)などがあります。1770年のコラ・コラリ ナの家は現在博物館となり、作家の仕事の合間にお菓子作りにも 励んだ彼女の人生を紹介しています。彼女のお菓子は、ゴイアス のシンボルとなり、1KgあたりUS$6.50くらいで町の様々な場所 で売られています。例えば、砂糖漬けのお菓子なら、ディヴィナ (Divina T Travessa do Carmo 2 F (62) 3371-1484やディタ(Dita T Rua Bartolomeu Bueno 13 F (62) 3371-3381)やジルダ(Zilda T  Rua Bartolomeu Bueno 3 F (62) 3371-2114)で。アルフェニン というキャッサバの粉と砂糖のお菓子は、ドナ・シルヴァ(Dona Silva T Praça Brasil Caiado 38 F (62) 3371-1312) で。ドルチェ・ デ・レイテを詰めた焼きパイはリタ・リタ(Rita-Rita T Av. Dário de Paiva 3 F (62) 3371-1602)。復活祭の水曜日にはフォガレウ祭 りが、6月第1週目には国際環境映画祭(FICA)が開催され、町は 人であふれます。この時期に旅行を予定するなら、早めにホテル を確保した方がよいでしょう。画家ゴイアンジラ・コウトの絵画 も有名です。セーハ・ドウラダで見つかる500色の砂を使って描 いた作品は、ゴイアンジラ・コウト文化スペースに展示されてい ます   Joaquim Bonifácio 19, Centro F (62) 3371-1303 H 火曜か ら土曜9:00~17:00、日曜9:00~13:00 

 

ピレノポリス・ルート

ピレノポリスは、18世紀に金を求めてブラジル奥地に踏み込んだ バンデイランテスによって作られた静かな町です。ゴイアニアか らバスが毎日6時と17時の2本運行し、所要時間は約2時間、料金は US$7.00。ゴイアス同様に、コロニアル風の建物が保存され、ピレ ネウス高原へ続く道にはセハード特有の植物や滝が見られます。一 方、市街地の賑やかなロザリオ通りは別名「遊びの通り」とも呼ば れ、夜は車両通行禁止となり、バーやレストランが路上にテーブル を出して営業しています。5月から6月には町で一番重要なお祭り ヂヴィノ(神)祭りが開催され、農園がディスコに変身します。市街 地から42kmのヴァルゼア・ド・ロボ滝もお薦めです。ここには他に も8箇所の滝があり、大きいものでは落差70mの滝もあります。入 場料金はUS$8.00で、10人までのガイドツアーはUS$27.00です。 市街地には、1728年に建てられた聖母ロザリオ教会がありま す。2003年に火事にあいましたが、2006年には再建されました。 自然を満喫するのであれば17haのヴァガフォゴ野生生物保護区 (Santuário da Vida Silvestre Vagafogo)がお薦めです。アクセスは、カルモ通り から、未舗装の道路を5km進みます。F (62) 3335-8515

 

エマス国立公園  (Parque Nacional das Emas)

1961年に国立公園に認定、2001年には世界自然遺産に登録されました。 ミネイロス(ゴイアス州)、チャパドン・ド・セウ(ゴイアス州)、コスタ リカ(マット・グロッソ・ド・スール州)、アウト・タクアリ(マット・グロ ッソ州)をまたがる、面積133,063haの広大な公園。ミネイロス以外はト レッキングコースが無いので車が必要ですが、エマ、ヴェアド・カンペイ ロ、ロボ・グアラー、タマンドア・バンデイラなど絶滅の危機に瀕する動物 を見ることもできます。小さなリュックに飲料水と日焼け止め、食料を持 っていくと良いでしょう。シャパドン・ド・セウからは29km、ミネイロス からは85kmで、アクセスは州道GO-341からです。7月から10月は動物を 観察するには適した時期、10月 から11月にはクピンゼイロス〔 蛍のような虫〕が見られます。 詳細はシャパドン・ド・セウ・ガ イド協会まで(F(64)3634-1382 (64)3634-1228) またはゴイア スIBAMAまで(F (62) 3901-1900 H 毎日8:00~18:00 

 

ヴェアデイロス平原国立公園 (Parque Nacional da Chapada dos Veadeiros

) 広さ65,000haのこのエリアは、ブラジルの自然環境保護法に基づき、国立公 園に制定され、2001年に世界遺産にも登録されました。セハード特有の植 物だけでなく、プレット川の滝や断崖が見られます。カショーホ・ド・マット (野犬)、キツネ、ロボ・グアラー(タテガミ狼)、ヴェアド・カンペイロ( 鹿)、タマンドア・バンデイラ(オオアリクイ)、アララ(オウム)、カル カラー(鳥類)、エマ(アメリカダチョウ)などが生息し、昼間はほとんど 姿を見せない野生動物も、夜は活発になります。立ち入り可能なエリアは2 箇所あり、キャノン1と2からカリオカ滝までのトレッキングコースと、滝1 と2とプレット川べりまでのコースです。公園内を探索する時は動きやすい 服装や歩きやすい靴、日焼け止めや帽子は必需品です。着替える場所がない ので、水着も着ていくほうが良いでしょう。レストランも無いので食料も持 参しましょう。国立公園は、アウト・パライゾ・デ・ゴイアスから36km、サ ン・ジョルジェ地区に位置しています。IBAMA認定のガイドの付き添いが必 要で、一日450人までの入場規制があります。ガイドはアウト・パライゾ・ デ・ゴイアスかサン・ジョルジェで手配可能。水の勢いが弱まる4月から9月の乾期がお勧めです。 F (62) 3455-1116